温故知新
普段はさほど意識して見ていなかった、弊社事務所から見る風景もなかなか風情のあるものです。
和瓦に漆喰壁の古い家屋から現代風の家屋までてんてんと建っているのですね。
この界隈は明治から昭和にかけて織物産業が発展していた時期があり、豪農(蚕)や豪商の方々が大邸宅を構えていました。
屋根の一番上の部分の棟に「のし」と呼ばれる瓦を幾重にも積み、その高さで富の象徴を表したりしました。
窓には千本格子をあしらい、大黒柱として欅の八寸角(24cm四方)の柱を建て、土間には多くの使用人を雇っていたようです。
「うだつ」と呼ばれる、下屋部分に設置された防風、防火のための小さな壁にも瓦をのせて経済力の様子を表現した言葉が「うだつが上がらない」という言葉です。
時代の移り変わりと共に、家のスタイルも変わってゆくのを改めて感じました。
タクミカル魂としましては、温故知新(故きを温ねて新しきを知る)の想いがございますので、伝統工法を受け継ぎながらも最新技術の研究と開発に努めてまいりたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。