Carpenter’s commitment 大工さんに聞く家づくりコラム

西川材の香り

久しぶりに買い付けに行ってきました。

高校時代の友人が営む、飯能市吾野にあります製材所です。

杉やヒノキの材木が、加工場いっぱいに天然乾燥させるために積まれております。

今時期は、彼が山へ原木の切り出しに出ていたのと、私が現場作業に出ていたので会うタイミングを逃しておりましたが、何カ月ぶりかの訪問となりました。

ここの加工場には、本当に良い材木がたくさんありますので、眺めているだけでもワクワクと大工魂が湧いてきます。

今時期に山で伐採した原木は、すぐには出さずに倒したまま暫く置いておきます。

夏から秋にかけて原木を製材所に運び出して、柱や梁に製材していきます。

製材した材木は、樹木の立っていた状態とは逆さまに立てて乾燥させます。

そうすることにより木の水分が抜けやすくなります。

ある程度乾かした材木を、用途に合わせた寸法に製材して、隙間をつくりながら積んでいきます。

これが天然乾燥と言うものです。

苗木から植えて少しづつ育て、枝が伸びてくれば枝打ちをして、何十年もかけて成長した樹木に敬い持って切り倒す、山から運んで製材をする、製材していただいた材木を大工が加工する、こうやって手間暇かけて出来上がったお家は本当にいいお家になりますね。

帰りの車に乗ると、シャツについた西川材の良い香りが心地よくしてくれるものです。